投資入門

医師が資産運用を始めるべき理由と注意点

現役医師が執筆 | 2026年4月更新 | 読了時間:約8分

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「収入は高いのに、なぜかお金が貯まらない」——多くの医師が抱えるこの悩みには、明確な理由があります。医師という職業は確かに高収入ですが、資産形成の観点では特有の落とし穴が存在します。

本記事では、現役医師の視点から「なぜ今すぐ資産運用を始めるべきか」と「医師特有の注意点」を徹底解説します。

📋 目次

  1. 医師の収入の現実と落とし穴
  2. 資産運用を始めるべき5つの理由
  3. 医師特有の3つの注意点
  4. まず何から始めるべきか
  5. まとめ

1. 医師の収入の現実と落とし穴

勤務医の平均年収は約1,200〜1,500万円、開業医では2,000〜3,000万円とされています。一般的なサラリーマンと比較すれば確かに高収入です。しかし、手取りと税金の現実を直視すると、話は変わってきます。

年収所得税+住民税社会保険料手取り概算
1,200万円約260万円約120万円約820万円
1,500万円約360万円約130万円約1,010万円
2,000万円約540万円約135万円約1,325万円

年収1,500万円でも、手取りは約1,000万円程度。そこから住宅ローン・子どもの教育費・生活費を引くと、実際に「余裕資金」として残るのは意外に少ないのです。

⚠️ 医師が陥りやすい「高収入なのに資産が少ない」罠

・研修医時代が長く、資産形成のスタートが遅い(平均28〜30歳)

・収入が増えると支出も増える「ライフスタイルインフレ

・忙しさから金融知識を学ぶ時間がない

・高収入を狙った不適切な金融商品を勧められやすい

2. 資産運用を始めるべき5つの理由

① 複利の効果は「始める時期」がすべて

資産運用の世界では「時間」が最大の武器です。同じ元本100万円でも、年利5%で運用した場合:

運用期間資産総額
10年約163万円
20年約265万円
30年約432万円

30歳で始めた医師と35歳で始めた医師では、65歳時点での資産に数千万円の差が生まれます。

Dr. Kの実体験

研修医1年目——給料が出たその月に投資信託を買った話

医学部時代、ゆうちょ銀行にお年玉をコツコツ貯めた貯金がありました。それが私の「全財産」でした。

研修医になって初めての給料が振り込まれた月、「せっかくだから投資を始めてみよう」と思い立ち、当時よく分からないまま毎月分配型の投資信託を購入しました。窓口で勧められるがまま、手数料や仕組みをほとんど理解していなかったと思います。

結果は——5年以上保有して、ほぼトントン。少し増えて嬉しかったものの、今振り返ると手数料が高く、分配金が元本から出ている「タコ足配当」の商品だった可能性が高いです。5年という貴重な時間を、もっと効率のいいインデックスファンドに充てていたら……と思うと少し悔しいですね。

📌 教訓:「始めること」は正解だった。でも「何を買うか」はもっと大事。窓口で勧められた商品をそのまま買うのではなく、手数料(信託報酬)と運用方針を自分で調べてから選ぶべきでした。

② 勤務医の収入は「労働依存型」

勤務医の収入は、働けば得られますが、病気・怪我・燃え尽き症候群などで働けなくなった途端にゼロになります。資産運用による「不労所得」の柱を作ることが、真の経済的安定につながります。

③ 医師は信用力が高く有利な条件で運用できる

医師という職業は金融機関からの信用が非常に高く、住宅ローンや不動産投資ローンで一般の方より有利な金利・条件を引き出せることが多いです。この「信用力」も資産運用の武器です。

④ インフレから資産を守る必要がある

銀行の普通預金金利は0.02%程度。物価上昇率が2〜3%で推移する現在、預金だけでは実質的に資産が目減りしています。資産運用は「守り」の側面もあります。

⑤ 開業・引退後の備えとして

開業時の資金調達、子どもの教育資金、老後の生活資金——これらは医師であっても自ら準備する必要があります。早期からの資産形成が、将来の選択肢を広げます。

3. 医師特有の3つの注意点

🚨 注意点①:「医師向け」営業には要注意

医師は高収入・多忙であることが知られており、証券会社・保険会社・不動産業者の営業ターゲットになりやすい職業です。

「医師専用」「先生だけの特別案件」という言葉に惑わされず、自分で基礎知識を身につけてから判断することが重要です。特に節税スキームを絡めた複雑な商品には慎重になりましょう。とりわけ不動産は被害が大きくなりがちです。医師が不動産投資のカモにされる7つの失敗パターンを必ず押さえておきましょう。

🚨 注意点②:本業との「副業・投資規制」を確認

勤務医の場合、病院の就業規則によっては副業や一部の投資活動が制限されている場合があります。

株式投資・投資信託・NISA・iDeCoは通常問題ありませんが、不動産投資や法人設立については事前に確認が必要です。

🚨 注意点③:税務申告を正しく行う

投資による利益(配当・譲渡益)は確定申告が必要な場合があります。特定口座(源泉徴収あり)を利用すれば手続きは簡略化できますが、医師特有の税務(医療費控除・確定申告)と組み合わせて最適化することが重要です。

Dr. Kの実体験

ビットコインで学んだ「高揚感の代償」

投資信託の後、仮想通貨バブルに飛びつきました。ビットコインが80〜100万円の頃に購入。毎日チャートを見ては一喜一憂し、当直中もスマホの価格アプリが気になって仕方がない——正直、投資というよりギャンブルに近い精神状態でした。

結果は大きな損失。今思えば「もしあの時ずっと持ち続けていたら……」という気持ちもありますが、それは結果論です。当時の自分には、値動きの激しさに耐えるメンタルも、長期で持ち続ける知識も戦略もなかった。

この経験を経て、NISAでインデックスファンドの積立投資を再開しました。個別株にもチャレンジしましたが、やはり損が大半。一方で同時に積み立てていた投資信託が、数年かけてじわじわ増えていくのを実感し、ようやく「長期・積立・分散」の本当の意味が腑に落ちました。

📌 教訓:投資で大事なのは「当てること」ではなく「退場しないこと」。華やかな短期投資で失敗した後、地味な積立投資で着実に資産が育っていく体験こそが、私の投資哲学の原点です。

4. まず何から始めるべきか

資産運用の第一歩として、以下の順番で進めることをお勧めします:

最初は「難しく考えすぎない」ことが大切です。毎月一定額を全世界株式インデックスファンドに積み立てるだけでも、10〜20年後には大きな資産になります。

📊 医師のキャリア × 資産形成ロードマップ

25歳 30歳 40歳 50歳 研修医 勤務医 上級医 / 開業 NISA口座開設 iDeCo + 積立強化 分散投資 + 不動産 資産1億円到達圏 ▲ 早く始めるほど複利カーブが急になる

5. まとめ

ポイント内容
なぜ始めるべきか複利・インフレ対策・労働依存からの脱却
いつ始めるべきか今すぐ(時間が最大の武器)
注意すること営業トークへの警戒・規則確認・税務申告
最初の一歩証券口座開設 → NISA → iDeCo

医師という職業は、資産運用においても非常に有利な立場にあります。信用力・収入水準・専門知識への適応力——これらを活かして、今日から一歩踏み出しましょう。

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📌 免責事項

本記事は情報提供を目的としており、特定の投資を推奨するものではありません。投資は元本割れのリスクがあり、最終的な判断はご自身の責任で行ってください。

Dr. K
AUTHOR Dr. K 現役医師
医師歴10年以上 資産運用歴7年 NISA・iDeCo・米国株・不動産投資 経験

現役勤務医として日々診療にあたりながら、医師・医療従事者向けの資産運用・節税・投資情報を発信しています。「医学の視点 × 投資の実体験」という独自の切り口で、机上論ではない実践的なお金の知識をお届けします。

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