✓ 医局を離れる転職は、「年単位」で考えるのがおすすめです。私の場合は、2年前に下調べ → 1年少し前に匂わせ → 1年前に正式表明という順で進めました(一例です)。
✓ 退局を伝えた順番は、周囲・同期 → 医局長 → 教授でした。ただし、この順番は大学や診療科のカラーによって違います。
✓ 民法627条1項には「2週間」という期間がありますが、これは法律上の決まりです。実際には、就業規則・後任の確保・患者さんの引き継ぎを考えて、時期を決めます。
「転職を考え始めたけれど、いつから動けばいいのだろう」「医局を辞めるとき、誰に何から伝えればいいのか」。医師の転職は、求人を探すことだけでなく、今の職場や医局との関係をどう整えるかも大きなテーマです。
本記事では、医師の転職の時期の考え方・逆算のスケジュール・医局を辞める手順・法律上の退職の申し出・転職の流れ・転職先の選び方を整理します。転職エージェントの選び方や仕組みは、医師転職エージェントの選び方にまとめています。
書き手は私、Dr. K(現役医師・内科+手技系・40代・臨床20年)です。大学病院で専門医・指導医を取り終え、今は地域病院で働いています。私の経験は、あくまで一人の医師の一例として読んでください。
医師の転職を「何か月前から動けばいいか」と考える方は多いと思います。ただ、私自身の経験を振り返ると、医局を離れる退局は、月単位ではなく年単位の準備でした。私の場合は、2年前から下調べを始め、1年前に正式に表明しています(2章)。
年単位で考えておきたい理由は、次のとおりです。
なお、「何か月前に動くのが一般的」「何月の入職が多い」といった数字は、本記事では公的な出典を確認できていないため、示していません。ここで紹介する期間は、私の一例です。
私が退局を進めたときのスケジュールを、一例として紹介します。
| 時期 | Dr. K がしたこと(一例) |
|---|---|
| 2年前 | 下調べを始める |
| 1年少し前 | 周りに匂わせる |
| 1年前 | 正式に表明する |
※私の一例です。必要な期間は、大学や診療科、立場、医局の雰囲気によって変わります。
このスケジュールの特徴は、正式に表明する前に、下調べと「匂わせ」の段階があることです。いきなり正式に伝えるのではなく、段階を踏んで進めました。
ご自身のスケジュールを考えるときは、辞めたい時期から逆算して、次の点を確かめておくとよいでしょう。
私が退局を伝えた順番は、次のとおりです。
ただし、この順番は大学や診療科のカラーで違います。トップが良い雰囲気の人なのか、器の大きい人なのか、そうでないのかによっても変わります。ご自身の医局の雰囲気をよく見たうえで、順番を考えてください。
退局は大きな決断です。私は、それまで一生懸命に尽くしてきた医局だからこそ、円満で辞めたいと考えていました。円満に辞めるために、次の点を意識しておくことをおすすめします。
退職の申し出について、法律ではどう定められているかを確認しておきます。条文は、2026年10月13日にe-Govで原文を確認したものです。本章で扱うのは、勤務先との雇用契約の話です。
民法第627条第1項:「当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。」
つまり、期間の定めのない雇用では、法律上は、解約の申入れの日から2週間が経過すると雇用が終了する、とされています。なお、同条の第2項・第3項は、条文上、使用者からの解約の申入れについての定めです。
民法第628条は、期間の定めがある雇用であっても、やむを得ない事由があるときは、直ちに契約を解除できると定めています。ただし、その事由が一方の過失によって生じたときは、その人は相手に対して損害賠償の責任を負います。ご自身の契約に期間の定めがあるかどうかは、契約書で確かめてください。
民法627条1項の「2週間」は、法律上の決まりです。本記事は、2週間で辞めることをすすめるものではありません。
医療機関には、それぞれの就業規則があります。また、後任の確保や、担当している患者さんの引き継ぎには時間がかかります。正式に申し出る前に、勤務先の就業規則で退職の申し出がどう定められているかを確認し、職場と相談しながら時期を決めてください。
労働基準法第15条にもとづき、労働契約を結ぶときに明示される労働条件には、「退職に関する事項」も含まれます。入職のときに受け取った書面も、あわせて見直しておくとよいでしょう。詳しくは定期非常勤の記事の4章で解説しています。
医局人事ではなく、自分で転職先を探す場合の流れを整理します。それぞれにかかる期間は、人や状況によって変わるため、本記事では示していません。
いきなり常勤を変えるのが不安なら、非常勤やスポットで、その職場の様子を確かめるという方法もあります。考え方は医師転職エージェントの選び方の8章で、バイトの種類や探し方の全体像は医師バイトの種類と探し方で紹介しています。
株式会社メディカル・コンシェルジュが運営する、医師の人材紹介サービスです。常勤・非常勤(定期的な週1日勤務など)・スポット(健診、半日、日直など)を扱い、求人ごとに担当者が表示されます。検索のこだわり条件には「宿日直許可あり」があります。医師からの手数料はかかりません(2026年10月11日、公式サイトで確認)。公式サイトでは、面接の設定や同行、条件交渉も行うと案内しています。
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転職先の選び方の一つに、外勤(定期バイト)で入っていた病院に移るという選択肢があります。私自身、今の病院は、もともと外勤で入っていた病院でした。
実際に移ってみて感じたことを、良い面と悪い面の両方から紹介します。
外勤で通っていた病院なら、職場の様子をすでに知っているぶん、入職のハードルは下がります。一方で、慣れた環境では、新しい刺激を得にくいこともあります。転職で何を得たいのかを考えたうえで、選択肢の一つとして検討してみてください。
決まった曜日に同じ医療機関で働く定期非常勤の探し方や、続けるコツは、医師の定期非常勤の探し方にまとめています。当直のつらさが転職のきっかけになっている方は、当直がきつい医師の選択肢もご覧ください。
ここからは、私自身の経験をお話しします。あくまで一人の医師の一例として読んでください。
私は内科+手技系の医師で、40代、臨床20年です。大学病院で専門医・指導医を取り終え、今は地域病院で自己研鑽しながら、これまでの知識や技術を還元しています。
今の病院へは、医局人事で移りました。もともと外勤(定期バイト)で入っていた病院で、縁があって働き始めた、という感じです。外勤で通っていたこともあり、入職はスムーズで、仕事の環境にもすぐに溶け込めました。その一方で、悪い意味で慣れていて、新しい刺激がない、と感じる面もあります。
医局にいると、人事は「上が決めるもの」です。そうした中で、ある先輩は、転職サイト経由で好条件の病院を見つけ、水面下で話を進めて、ある日突然移っていきました。正直、衝撃でした。開業を考えている同僚も、その考えを表には出しません。
退局については、私は2年前から下調べを始め、1年少し前から周りに匂わせ、1年前に正式に表明しました。伝えた順番は、まず周囲や同期、次に医局長、そして教授です。ただ、この順番は大学や診療科のカラーによって違います。トップが良い雰囲気の人か、器の大きい人か、そうでないかでも変わってきます。
退局は大きな決断です。それまで一生懸命に尽くしてきているので、円満で辞めたい。私はそう考えていました。
なお、私自身は転職エージェントを使ったことはありません。ただ、友人の医師は使っていました。聞いた話では、良い案件を持ってきてくれることもあれば、そうでないこともある。それでも、医局や先輩以外の窓口から話を集められるのは良いと言っていました。私も、しがらみの無い新天地でやりたい方には、選択肢の1つになると思います。案件の連絡はまめに届くので、余力のあるときにじっくり比べて決めるのがよいでしょう。焦って決めると、よいことはありません。
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「何か月前が一般的」という数字は、本記事では公的な出典を確認できていないため示していません。私の場合は、2年前から下調べを始め、1年少し前から周りに匂わせ、1年前に正式に表明しました(一例です)。勤務先の就業規則や、後任の確保・患者さんの引き継ぎを考えて、辞めたい時期から逆算してください(2章)。
私の場合は、周囲・同期、医局長、教授の順に伝えました。ただし、この順番は大学や診療科のカラーで違います。トップの雰囲気や考え方によっても変わるので、ご自身の医局をよく見て判断してください(3章)。
民法第627条第1項は、雇用の期間を定めなかったときは、いつでも解約の申入れができ、申入れの日から2週間を経過することで雇用が終了すると定めています。ただし、これは法律上の決まりです。実際には、就業規則・後任の確保・患者さんの引き継ぎを考えて、職場と相談しながら時期を決めてください(4章)。
情報収集、登録・相談、面談・見学、条件の書面確認、内定、退職の申し出、引き継ぎ、という流れで進みます。面談・見学で確認する項目は医師転職エージェントの選び方の記事の6章、条件の書面確認は定期非常勤の記事の4章で解説しています(5章)。
選択肢の一つです。私の場合は、外勤で入っていた病院だったので、スムーズに入職でき、仕事の環境に溶け込めました。一方で、悪い意味で慣れていて、新しい刺激がないと感じる面もあります(6章)。
退局は大きな決断です。それまで尽くしてきた職場と円満に別れるためにも、時間に余裕を持って、下調べから始めてみてください。転職エージェントの選び方は、医師転職エージェントの選び方で詳しく解説しています。
株式会社メディカル・コンシェルジュが運営する、医師の人材紹介サービスです。常勤・非常勤(定期的な週1日勤務など)・スポット(健診、半日、日直など)を扱い、求人ごとに担当者が表示されます。検索のこだわり条件には「宿日直許可あり」があります。医師からの手数料はかかりません(2026年10月11日、公式サイトで確認)。面談・見学で確認したい項目を、担当者に問い合わせるのも一つの方法です。
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本記事は情報提供を目的としており、特定の求人サービスや医療機関を推奨するものではありません。法令の記載は2026年10月13日にe-Govで確認した条文です。個別の退職の手続きや時期は、勤務先の就業規則や契約書をご確認ください。Dr. K の体験は一例です。